2018年11月13日

バンガラ・ダンス・シアターの来日が
オーストラリアnowのフィナーレを飾りました!!

バンガラ・ダンス・シアターの来日が
オーストラリアnowのフィナーレを飾りました!!

今年の4月から8か月間もの間、オーストラリアの「今」の多様な姿を日本の皆様へお届けしてきた「オーストラリアnow」キャンペーン。40以上に亘るプログラムのフィナーレを飾った、オーストラリア先住民による現代ダンス・カンパニー「バンガラ・ダンス・シアター」のメンバーが公演のために来日し、約1週間に及ぶ日本滞在の間に様々な活動を精力的に展開しました。

来日後すぐの11月5日(月)には、都内および近郊の3校にてワークショップを開催。尚美学園大学、お茶の水女子大学および同大附属高等学校の学生らと共に、特徴的なオーストラリア先住民ダンスの動きを伝えるレッスンを開催し、日本の若者との交流を深めました。

©在日オーストラリア大使館

お茶の水女子大学附属高等学校では、同校ダンス部の学生20人と共に、体験型ワークショップを開催。

冒頭で、リチャード・コート駐日オーストラリア大使夫人とバンガラのメンバーらが自己紹介をし、和やかな雰囲気の中で交流が始まりました。体をほぐすストレッチをした後、オーストラリア先住民の文化や伝統に基づいた動きをメンバーらが学生たちの前で披露。魚釣りの動きや、海水で髪の毛を洗う動きなど、大地を踏みしめるような力強いダンスを、学生たちは素早く真似、自分達のものにしていました。

同ダンス部顧問の葭内ありさお茶の水女子大学附属高等教諭は、「普段はコーチがいない中で練習をしている(ダンス部の)学生たちなので、今回は本当にいい機会になりました」と、ワークショップを見守りながら話しました。

©在日オーストラリア大使館

ワークショップの締めくくりには質疑応答が活発に行われ、普段とは一味違う経験に、カンパニーのメンバーも学生たちにとっても、大変よい刺激となったようです。

高校でのワークショップの後は、引き続きお茶の水女子大学の学生ともマスター・クラスを開催。ダンス経験が豊富な大学生ら約20人に、このたび実際に上演された演目『Spirit 2018』の中の振付を伝授する機会となりました。クラス後の対話の中で、バンガラのメンバーの1人は「(オーストラリアの)先住民文化では文字を使わない。目で見て覚えるというのは、まさにわれわれの文化そのもの」と話し、ワークショップの意義をカンパニー・メンバー、学生たちの両者ともに実感する機会となったようです。

©在日オーストラリア大使館

各ワークショップに参加した学生たちの詳しい感想は、こちらのページに掲載されています。日本の若者がオーストラリア先住民文化に触れたことによりどのような感想を持ったか、彼らの生の声をお届けしています。是非ご覧ください。

©在日オーストラリア大使館

さらに同日夜には、バンガラ・ダンス・シアターのエグゼクティブ・ディレクターであるフィリップ・マジッド氏と、同カンパニーで長年ダンサーを務めた振付家、デボラ・ブラウン氏による特別講義「オーストラリア先住民とパフォーミング・アーツ:バンガラ・ダンス・シアターを迎えて」と題した講義が早稲田大学にて開催されました。一般の方々を含めた約40人の聴衆を前に、バンガラ・ダンス・シアターのオーストラリア国内外での位置づけや、先住民文化とどのように交わり、対話しながら、外部へと発信しているかについてのレクチャーが行われました。

©在日オーストラリア大使館

マジッド氏は、オーストラリアを代表するダンス・カンパニーとしての責任と、多様な先住民文化を現代ダンスの手法を通じて、元のコミュニティへと還元していく過程と難しさなどについて説明しました。自身も先住民の血を引くブラウン氏は、カンパニーの活動を通して自身のルーツに立ち返ることができたこと、また、ダンスという共通言語を通して世界中で公演を行うことにより、先住民の誇りと力強さを訴えていきたい、と述べました。マジッド氏は翌日、埼玉新聞との対面インタビューにも応じ、この度の来日の意義や、先住民文化を世界へ伝える役割を担う責任について、熱を込めて語りました。

 

©Bangarra Dance Theatre and Arnold Groeschel

いよいよ公演初日を迎えた11月9日(金)。会場となった彩の国さいたま芸術劇場・大ホールの客席は、日本での観覧の機会が非常に少ない、オーストラリア先住民のダンスを目の当たりにしようと集まった多くの人々の熱気に包まれていました。1時間半にわたる力強く個性的なパフォーマンスは、集まった観客を圧倒。観劇終了後には、「また観たい」「美しすぎるパフォーマンスだった」、「しなやかな動きに感動した」などの声が、会場のあちこちから聞こえました。

©Bangarra Dance Theatre and Arnold Groeschel

オーストラリア文化の多様性、独自性、そしてその豊かさを、このたびのバンガラの来日公演によって日本の皆様に直にお届けすることができたことを、オーストラリアnowを運営してきた大使館のチーム一同、とても誇りに思います。

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